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車いす警備士が施設警備2級検定合格

社会との共存

車いす警備士が施設警備2級検定合格

【NEWS RELEASE】

2024年2月27日

各位

ZENKO GROUP

 

車いす警備士が施設警備2級検定合格

 

 ゼンコーグループ(本社所在地:埼玉県さいたま市、代表取締役社長:海野弘幸)の社員で全国初の車いす警備士である濱田 久仁彦さんが、11月25日に施設警備業務2級検定に合格し、国家資格者として1月22日に資格者証の交付を受けました。

 

 施設警備業務検定とは、事務所、住宅、興行場、駐車場、遊園地等における警備業務のための知識・能力に関する国家資格です。濱田さんの受検にあたり、エレベーター未設置の3階建て構造である会場内を移動する方法、実技試験科目で要求される動作を車いす警備士が対応する方法、この2点が大きな課題となりました。当社のプロジェクトとして、当社運営の女子硬式野球チーム「ZENKO BEAMS」メンバーや施設警備課をはじめとした多くの社員のサポートにより、試行錯誤を繰り返しながら事前見学と実技訓練を実施。資格者証を有する車いす警備士が全国で初めて誕生しました。

 

【濱田さんのコメント】

 「今度、施設警備2級の試験を受けてみないか?」とお声がけいただき、ほんの軽い気持ちで引き受けました。しかし、実際に勉強を始めてみると覚えることがたくさんあり、車椅子の私ではできない部分や時間がかかるところもありました。最初に行われた練習で、何もできなかったことに茫然自失となったのです。

 

 それからは反復練習あるのみで、一つ課題をクリアしたら次の課題へ進み、ひと通りやり終えたら最初の課題に戻って何度も訓練を行いました。施設警備2級に合格できたのも、多くの方のサポートが励みになり、プレッシャーにもなり、いい緊張感を与えてくださったおかげだと感じています。今回合格できて、ほんのすこしだけ障害者の可能性を先に進めることができたのではないかと思います。

 

 話は変わりますが、例えば、車いすの方が電車に乗るためには、事前に駅へ連絡しなければならなかった時代がありました。それが徐々に「介助者の同行があれば連絡不要」「駅員さんだけの介助で乗車可能」と変わっていき、介助が必要でなければ好きな時に自由に乗れるまでになりました。何十年もの時間をかけてこのように変化したのは、多くの方々が行動を起こしたからです。

 

 障害者が直接現場に出られるようになるには、また何十年かの歳月が必要かもしれません。警備業界も少しずつではありますが、変化していければと思います。

 

 

 濱田さんのたゆまぬ努力と多大なる勇気に敬意を表するとともに、障がい者対応力の向上を経営方針に掲げる当社において、貴重な機会となったことをご報告いたします。濱田さんは、彼自身・当社・警備業界にとって〝新しいトビラ〟を開き、障がいを持つ方々の安全と活躍に大きく貢献してくれる存在です。当社は今後も社を挙げて警備力の幅を拡げ、どのような方も安心して過ごせる社会の実現に向けて尽力してまいります。

 

以上